シネイド・オコナー(Sinéad O'Connor)という人を知ったのは、既に30年近く前、 ‘Nothing Compares 2 U’ って曲によってでした。作者はプリンスで、もともとはその数年前に他者へ提供した曲だった……とは、当時はまったく知りませず。
この題名の洒落た表記法、つまり ‘to you’ の代りに ‘2 U’ と書くのが流行り出すのはEメールが普及してからで、プリンスは随分と早くそれを先取りしていたことになります。検索したところ、この曲の初出は1985年、 the Family のアルバムに収録されていた由。オコナーのヒットは90年で、プリンス自身がライブ音源を出したのはそのさらに暫く後だったのだとか。ふ~ん。
ところで、 ‘to compare’ という動詞とともに用いられる前置詞は ‘with’ が基本だったのが、いつの間にか、特に米国においては ‘to’ のほうが優勢となってたんですね。かつては、 ‘to compare A with B’ だと主に「AをBと(AとBを)比較する」、 ‘to compare A to B' なら「AをBに例える」というふうに大概分れていたのが、今は区別がなく、アメリカではいずれも圧倒的に ‘to’ が多い模様。ウェブ上の記事からもそれは明らかなんですが、いつからそうなったのだろうと思って、Google の
Ngram Viewer ってのを覗いてみたら、どうも60年代以降のようでした。